もしあなたが、「ただ気持ちいいだけの音楽」や「ジャンル分けできる音楽」に飽きているなら――
Machine Girl(マシーン・ガール)は、その音楽体験を根こそぎ壊してくれる存在かもしれません。
爆発するビート、破壊的なエネルギー、予測不能なカオス。
でも、その中に不思議なカラフルさと、圧倒的な自由がある。
今回は、そんな異端の音楽プロジェクト・Machine Girlについて紹介します。
Machine Girlとは?
Machine Girlは、2012年にニューヨークでMatt Stephensonによって始まったエレクトロニック・ミュージック・プロジェクト。
2015年からはドラマーのSean Kellyも加わり、ライブではツーピースでその凶暴なサウンドを叩きつけています。
名前の由来は、2008年の日本映画『片腕マシンガール(The Machine Girl)』。
その名の通り、激しく、暴力的で、でもどこかポップな衝動を抱えた音楽を鳴らしています。
また、Nintendo SwitchやPCで配信されているゲーム「Neon White」のBGMも担当しています。

音楽性と世界観
Machine Girlは、「ブレイクコア」「デジタルハードコア」「インダストリアル」「ドラムンベース」などを飲み込みながら、
「エレクトロ・パンク」とでも呼びたくなる独自の世界を築いています。
Stephenson自身は「インダストリアル」と呼ばれることを嫌い、自分たちの音楽を「もっとカラフルなもの」と語っています。
激しいだけじゃない。無秩序に爆発しているだけでもない。
暴力的なビートの中に、カラフルでエモーショナルな断片が見え隠れする――
そんな奇妙な心地よさが、Machine Girl最大の魅力です。
こんな人におすすめ
- ブレイクコアやデジタルハードコアが好きな人
- とにかく暴走する音楽に没頭したい人
- でも「ただ破壊するだけ」じゃない、何かを感じたい人
- インターネット以降のサイバー・パンク感覚が好きな人
まずはこのアルバム・曲から
WLFGRL
Ghost
不安定なサウンドかと思いきや、疾走感のあるビートと共に前のめりに突き進んでいく陶酔感。
Frenesi (Machine Girl GabberTrap Mix)
日本のアーティスト熊崎ふさ子のソロユニット「フレネシ」の楽曲「覆面調査員」のガバミックス。
原曲のアンニュイさは無く、カオスの中に見えるダウナーさ。
2025/5/23に10周年記念盤が発売予定です。
…Because I’m Young Arrogant and Hate Everything You Stand For
うずまき
カオスの極み。「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の「Palmtree Panic」のサンプリングからの狂気。
伊藤潤二の「うずまき」をも感じさせる奇妙さが全編にわたって繰り広げられる。
U-Void Synthesizer
Batsu Forever
エレクトロ・ヘヴィメタル。Machine Girlの真髄。
MG Ultra
Until I Die
最新アルバムより。従来のテイストは残しつつもよりメロディアスに。死ぬまでその激しさを。
Grindhouse
閲覧注意。献身的な自己犠牲が行く末は。

まとめ
Machine Girlは、ただ「激しい」だけの音楽じゃありません。
その暴走するカオスの中に、確かに「色彩」と「生命力」= ポップさが息づいています。
もし、音楽に新しい衝撃を求めているなら。
Machine Girlは、間違いなくあなたに必要な一撃になるでしょう。
ぜひ、カオスとポップさが共存するMachine Girlの世界に飛び込んでみてください。